トイレ介助の仕事で気をつけることは、まず脱衣を手助けし過ぎないということだ。急な便意を訴える場合は別だが、脱衣を手助けし過ぎると高齢者の尊厳を傷つけてしまう。よほど体が不自由でなければ脱衣程度は可能なのだ。利用者さんは赤ちゃんではないし、他人に脱がされることが苦手という場合もある。脱衣が済んだら、後は排泄が終わるまで外で待機することになる。何度も声をかけると焦ってしまうので、急かすのは禁物だ。利用者さんによってトイレに要する時間が異なるので、その辺りも配慮が必要である。また、特に排便の時は血圧が上昇するので急病が発生する可能性もある。急に音がしなくなったり、呼びかけに全く反応がない場合はドアを開けて確認しなければならない。
トイレの後は局部を清潔にする必要がある。この場合も利用者さんが自分で行うのがベストだが、できない場合は介護者が手助けする。汚れが残っていると不潔だし、悪臭が漂うので入念に手入れをしなければならない。排泄物を流す前に、状態を確認することも大切だ。排泄物に問題がなければ良いが、血が混じるなど何らかの異常があれば緊急を要する。全ての病気は早期発見が大切なので、異常を見逃してはならない。便座から立ち上がるのを介助し、着衣も必要であればフォローする。部屋に戻る前に、思う存分排泄ができたか確認しなければならない。例えば残尿感などが残っているにも関わらず戻ってしまうと、ストレスを感じながら過ごすことになる。この他のトイレ介助のコツが学べる参考サイトも紹介しておくので、ぜひ確認して現場で活かしてほしい。